▶バリーカレボーの「サステナビリティ」とは? Forever Chocolate(フォーエバー チョコレート)の取り組み

▶バリーカレボーの「サステナビリティ」とは? Forever Chocolate(フォーエバー チョコレート)の取り組み

「サステナビリティ」とは

「サステナビリティ」とは?

 みなさんは、「サステナビリティ(sustainability)」という言葉を耳にしたことはありますか?

 「サステナビリティ」は、直訳すると「持続できること」で、近年は世界的に、“地球を持続させるためにできるプロセスやシステム”という意味で使われます。

 地球環境の悪化、国際社会の激変、経済格差……。地球はいま、悲鳴を上げています。

 何もせずに傍観していると、地球の本来の姿を持続させることはできません。私たち 1人ひとりが、それぞれのフィールドで何ができるのかを考え、実践し、美しい地球を次の世代へバトンタッチしていく使命を担っているのです。

バリーカレボーのサステナビリティ

バリーカレボーのサステナビリティ

 バリーカレボーは、「チョコレートを何代にも渡って、永久に楽しみ続けられること」を最優先に考え、チョコレートの生産に取り組んできました。多様な環境に配慮し、ともに働く農家の方々を尊重しなければ、チョコレートが食べられない日がくる、という危機感から生まれた企業の方針です。

 これは、まさに「サステナビリティ」の考え方そのものです。

 カカオは中南米原産といわれており、気候条件が似ているアフリカや東南アジアの熱帯地方で栽培されるようになりました。彼らにとって、カカオは大切な生活の糧となります。

 一方、適切な知識や十分な資本がないままカカオ農業を推し進めた結果、豊かな生態系を育んでいた森林が必要以上に伐採され、農地に姿を変えていきます。

 また、ほかに生活手段を持たないカカオ農家では、子どもたちが労働力の担い手として働かざるを得ない環境にありました。カカオ生産現場での児童虐待は、国際的に大きなニュースにもなったこともあります。

 このような環境破壊や児童虐待が続くと、どうなるでしょうか。異常気象による干ばつや水害は農地を荒らし、過酷な労働に耐えられる労働力は、どんどん減っていきます。地球を次世代へ受け渡すための糸がプツリと切れ、持続性が失われてしまうのです。

 そのような事態を避けるべく、現在バリーカレボーでは、ガーナ、コートジボアール、エクアドルといった主要生産国をはじめとした世界各地の製造施設で、2,500人以上がサステナビリティの推進に取り組んでいます。

 

Forever Chocolateの取り組み

Forever Chocolateの取り組み

 バリーカレボーは、「おいしいチョコレートを永久に楽しむ」という理念から、サステナビリティの取り組みを“Forever Chocolate”と名づけました。

 Forever Chocolateは、「①農家の繁栄」「②児童労働ゼロ」「③自然の繁栄」「④持続可能なチョコレート」の4本の柱から成り立っています。それぞれの柱には、2025年までに成し遂げるべき具体的な数値目標を掲げました。

 

(Forever Chocolateの

(Forever Chocolateの4つの柱と目標。④接続可能なチョコレートにある全製品の原料には、カカオだけでなく、チョコレートをつくるために必要になる乳製品、バニラ、農地の肥料なども含まれています。)

 

 最も重視している柱は①農家の繁栄で、2025年までに50万人以上のカカオ農家を貧困から解放することが目標です。貧困からの解放は、世界銀行が定める「極度の貧困」(1日の所得が1ドル90セント以下)以上の所得が指標になります。

 そのために、カカオの生産性を高めるための最適なビジネスプランの提供、農業の専門家による指導、資金調達や融資の助言などといった活動を行ってきました。

 定期的な効果測定も大切です。

2018/2019年の第三者機関による調査レポートでは、

●4万9909人のカカオ農家にコーチングや農具、苗の提供、資金援助を行った

●420ヘクタールのカカオ農場が植え替えられた

●18万4,623人のカカオ農家が、極度の貧困から脱却した

という結果を残しています。

 またForever Chocolateは、本社がトップダウン式で指示するだけではなく、現地の農家やコミュニティも一丸となって取り組み、農家の自立を手助けするものでなくてはなりません。

 たとえば②児童労働ゼロでは、労働環境や児童虐待の有無を、現地スタッフを含めた実施チームがチェックし、定期的に本社に報告・共有しています。こういった活動に参加した現地スタッフは、やがて指導者となり、地元の後進の育成に関わっていくことになるのです。

 なお、このような取り組みを実践した上でサステナビリティをうたった商品は、大手食品メーカーのパッケージフード以外にはあまり見られません。

 バリーカレボーの一部の商品では、商品のQRコードを読み取ることで、消費者がカカオの生産地情報を入手することができます。このようなトレーサビリティ(生産や流通を把握できる仕組み)の充実も、サステナビリティに通じる重要な要素のひとつです。

サステナブルなストーリー

 バリーカレボーでは、Forever Chocolateの取り組みを世界中に知ってもらい、サステナビリティの大切さを広めるために、いろいろな形でアウトプットをしています。

 たとえば、生産者や加工業者、シェフに至るまでの、カカオに携わる人たちを紹介する「ポスターシリーズ」もそのひとつです。これは、海外で行われたキャンペーンで、道行く一般の消費者にも、カカオがチョコレートになるまでの一連の流れと、カカオに対する関係者の思いをアピールする結果となりました。

(シェフのマーカスと生産者のルックのポスター)

サステナブルなストーリー

 このように、バリーカレボーはカカオ生産者が豊かな生活を送り、消費者が「おいしいチョコレートを永久に楽しむ」ことができるよう、さまざまな取り組みをしています。

 シェフのみなさん!魅力的なチョコレートをバリーカレボーと一緒に作っていきませんか。生産者も生活者も地球環境も、みんながハッピーになれる持続可能な未来は、私たち1人ひとりのアクションにかかっているのです。